「鶴の湯は予約が取れない」——これは本当です。全国的な人気に比べて客室数が少なく、さらに空室情報が電話予約と公式サイト(日本秘湯を守る会)に分かれているため、計画的に動かないとすぐに埋まってしまいます。
この記事では、6か月前の動き方、空室がどこに出るかの見分け方、キャンセルが動くタイミングの狙い方、別館・近隣宿を“保険”にする現実的な方法まで、一般の旅行者でも実践しやすい形に整理して紹介します。
さらに、日本語・英語の問い合わせ用ミニ台本や、3週間前から当日までの追い込みスケジュールも収録。読み終わる頃には、次に何をすればいいかがハッキリします。
どうやっても予約が取れなかった方は、周辺地域の温泉宿をご紹介した記事もありますので参考にしてください。
鶴の湯の予約が取れない理由
鶴の湯は全国的な人気に対して、本陣・新本陣・一号館・二号館・三号館など客室数が少ないのが最大の理由です。
予約窓口は電話(7:00〜22:00)と日本秘湯を守る会の公式サイトが中心で、両方に同じ空室が出るとは限りません。
また、雪見の時期(12〜3月)、紅葉シーズン(10月)、連休や土曜に予約が集中。一人旅ができるかどうか、曜日ごとの制限もプランごとに異なります。
まずは、「空室がどこに出やすいか」「部屋タイプの違い」を押さえることが第一歩です。電話や公式サイトの最新情報にも必ず目を通しましょう。
空室が出る場所:電話/公式サイト/予約サイト
電話予約は最長6か月先まで・7:00〜22:00で受付しています。
一方、日本秘湯を守る会の公式サイトは“その場で予約が確定する”即時予約形式で、直近のキャンセルが反映されやすい傾向があります。
ただし、すべての空室がWebに出るわけではありません。そのため、電話とWebを同時にチェックするのが基本です。
部屋タイプ別の難易度と一人旅可否
本陣はもっとも人気のある建物で、競争率が高め。二号館・三号館(湯治棟)は比較的取りやすい傾向があります。
曜日やプランによって1名利用NGなどの条件があるため、必ず備考欄等を確認してください。
「新本陣」「一号館」は設備が整っている反面、もともと部屋数が少ないため枠が少なめ。予約時は部屋タイプ>宿泊日>人数の順に優先度を決め、代わりの案も持っておくとスムーズです。
季節×曜日の混雑傾向
人気が集中するのは、
- 雪見(12〜3月)
- 紅葉(10月)
- 連休・土曜
平日や繁忙期と閑散期の間にあたる“狙い目の時期”は比較的取りやすくなります。
特に冬の土曜は“6か月前の初動”を逃すと急激に難しくなるため、候補日は複数用意し、公式カレンダーで空室の動きをこまめに確認しましょう。
まず“6か月前”の初動:電話とWebを同時にチェック
もっとも成功率が高いのは6か月前から動くことです。
本館は電話(7:00〜22:00)と秘湯Webで6か月先まで予約可。別館『山の宿』は旅行予約サイトや電話での予約が中心です。事前に候補日と優先順位をメモにまとめて伝えると、空きを探してもらいやすくなります。
同時に、秘湯公式サイトの即時予約ページを開き、カレンダーを見ながら空室をチェック。Webが満室でも、電話なら空いているケースもあるため、両方同時に確認するのが鉄則です。
初回電話チェックリスト(メモに書くと便利)
- 第1〜第3希望日(平日も含める)
- 部屋の優先順位(本陣>新本陣>二号館など)
- 人数・一人旅かどうか(週末の制限に注意)
- 到着時刻の目安(交通手段)
- 連絡のつく電話番号
この5点が揃っていると、宿側の案内がスムーズになります。
電話が通じやすい時間帯とコツ
朝食や夕食の配膳時間は忙しいため避けると良いです。比較的つながりやすいのは、日中の空き時間や夜の遅めの時間帯。一方で、朝イチは競争が集中しやすい傾向があります。
電話では、
- 用件
- 希望日
- 部屋の優先順位
の順にシンプルに伝えるのがコツ。長くなりそうな場合は丁寧に「折返しをお願いできますか」と頼みましょう。
ミニ台本(日/英)と問い合わせのポイント
- 日本語:
「◯月◯日の本陣が第一希望です。難しければ新本陣/二号館で空きはありますか?1名(2名)です。取りやすい別日があれば教えてください。」 - English:
“I’m checking availability six months ahead. My first choice is Honjin; otherwise Shin-honjin or Ni-gokan. 1 (2) person(s). Are there alternative dates you would recommend?”
部屋>日付>人数で柔軟に相談するのがポイントです。とくに週末の一人利用は制限がある場合が多いため、まずは平日から確認してみるのが現実的です。
満室続きの切り札:キャンセルが動く“タイミング”を狙う
空室が最も動きやすいのは、キャンセル料が発生する日(切り替わりの前日)です。多くの人がこのタイミングで予定を見直すため、空きが“戻る”瞬間が生まれます。
さらに、前夜〜当日の朝にも小さな波があります。この時間帯に、秘湯公式サイトと電話を短い間隔で往復することで、戻ったばかりの空室を拾いやすくなります。
キャンセル料の発生日や条件はプランごとに異なるので、必ず個別に確認してください。
カレンダーの見方:チェックする頻度の目安
- 8〜10日前:1日1回でOK
- 前日夕方〜夜:30〜60分おきに更新
- 前夜22時〜当日朝:もう一度しっかり確認
Webのカレンダーは、更新直後に突然「空き」が表示されることがあるため、見つけたらすぐ確定するのがコツです。
直前キャンセルを拾うコツ(電話での伝え方)
電話では、「前日や当日に空きが出たら連絡いただけますか?」と丁寧に相談してみましょう。難しい場合も多いですが、空室が戻りやすい時間帯を狙って再度電話するとチャンスが広がります。
「本陣が難しければ二号館でも大丈夫です」など、代わりの選択肢も伝えておくと予約が成立しやすくなります。
予約が取れなかった場合の“仮押さえ”
別館「山の宿」は、楽天トラベルやじゃらんなどの予約サイトにも空室が出るため、直前の保険として確保しやすい宿です。
さらに、本館の温泉に無料で入浴できるプランもあるため、
- まずは山の宿を押さえる
- 本館の空きをギリギリまで追う
という“二段構え”がとても現実的です。
取りやすくするための現実解:部屋・時期・代替策を最適化
成功率を上げるためには、狙いを湯治棟(二・三号館)や平日、混雑のピークを外した時期にも広げると効果的です。
どうしても本館が取れない場合は、先に別館「山の宿」を確保しつつ、本館の外来入浴で“鶴の湯のメイン体験”を押さえるという方法もおすすめです。
楽天トラベルやじゃらんなどの予約サイトは、直前の空室が戻りやすい傾向があるため、最終的な保険として常に開いておくと便利です。
二・三号館で体験はどれくらい同じ?(食事・風呂・雰囲気)
湯治棟(二号館・三号館)は、六畳一間の素朴な造りで一人旅も泊まりやすい部屋です。食事は本陣の食堂、温泉は名物の露天風呂や内湯を共用します。
設備が質素でも、鶴の湯の魅力の中心はしっかり味わえるため、初めての宿泊や一人旅、直前での予約チャレンジに向いています。
別館「山の宿」を使うメリットと予約サイトの活用
山の宿は全10室の静かで落ち着いた空間で、囲炉裏を囲む食事も魅力です。楽天トラベル・じゃらん等の予約サイトにも空室が掲載されるため、料金比較がしやすく、直前の空きも拾いやすい利点があります。
また、本館の温泉に無料で入浴できるプランもあるため、本館が満室のときの最強の“保険”になります。
それでも取れないとき:七湯の他宿+湯めぐり帖
乳頭温泉郷は七つの宿(七湯)で構成されています。湯めぐり帖(共通入浴券)を使えば、宿泊する宿を拠点に、複数の温泉を巡ることができます。
どうしても本館に泊まれない場合は、妙乃湯・大釜温泉・黒湯温泉・孫六温泉などに宿泊し、翌日に鶴の湯の外来入浴(10:00〜15:00/月曜は露天不可)で締めるルートも満足度が高いです。
よくある質問(Q&A)
- 本陣の一人利用は本当に電話だけ?
-
プランや曜日によっては一人利用に制限があり、
Web上では1名の空室が表示されなくても、電話で相談すると可能な日程が見つかることがあります。まずは、平日を含めた候補日を複数用意してから電話しましょう。
- 何時に電話するのがベスト?
-
受付時間は7:00〜22:00です。
利用者の声では、食事の配膳時間を外した日中の空き時間や夜の遅めの時間帯がつながりやすいとされています。6か月前の初回アタックでは、午前中に一度かけてみて、埋まっていれば夜帯に再チャレンジするのがおすすめです
- 予約確定後の支払・注意点(秘湯Web)
-
秘湯公式サイトの即時予約では、入湯税・子ども料金・キャンセル料などがプランごとに明記されています。
また、カレンダーの更新タイミングがあるため、予約確定前に各プランの規約欄は必ず確認してください。 - 日帰り入浴は予約不要?曜日の注意点
-
外来入浴は10:00〜15:00が基本(混雑などの事情で早く締めることがある)。
月曜は露天清掃日で“内湯のみ”になります(祝日の場合は直近の平日にスライド)。最新情報は必ず公式ページで確認しましょう。
モデル手順:3週間前〜当日までの“追い込み”
ここからは、直前に空室が動くタイミングを効率よく拾うための手順です。キャンセル料の発生日(切り替わり)の前後では特に空室が戻りやすいため、このタイミングでチェックの回数を増やします。
秘湯Webと電話を短い間隔で行き来しながら確認し、同時に山の宿(楽天・じゃらんなど)のページも開いておきます。
また、外来入浴や七湯の他宿など、旅全体の満足度を保つ“別ルート”もあらかじめ準備しておくと安心です。
21〜8日前:最初の準備期間
- 候補日と優先順位を再整理
- 秘湯カレンダーを1日1回チェック
- 山の宿(楽天・じゃらん等)の“仮押さえ”を検討
- 新幹線・飛行機・バスなど交通手段の払戻条件を確認
この段階は「情報整理」と「代わりの選択肢を確保すること」が目的です。
7〜2日前:空室が動く“境目”を集中チェック
- キャンセル料が発生する前日夕方〜夜に30〜60分おきでWeb更新
- 電話も並行して確認(要点だけシンプルに)
- 山の宿のページは常に開いておく
この短期間の集中チェックで、空室を拾える確率が大きく上がります。
前日〜当日:最後の確認と代替案の確定
- 前夜22時〜当日朝に最終チェック
- 本館が無理なら山の宿を確定し、本館の外来入浴(10:00〜15:00)で鶴の湯を体験
- 七湯の他宿+湯めぐり帖で旅の満足度を高く維持
「絶対に本館に泊まる」という考えを少し緩め、「鶴の湯の体験を楽しむ」へ切り替えると、旅全体がとても豊かになります。
まとめ
鶴の湯は、空室情報が分かれていることと季節による需要の偏りから、予約が難しい宿です。だからこそ、
- 6か月前の初動で電話とWebの両方を動かす
- キャンセル料の切り替わり前後を狙って集中的にチェック
- 二号館・三号館や別館「山の宿」を“保険”にする
という“三本柱”がとても役に立ちます。
万一本館が取れなくても、外来入浴や七湯の他宿と組み合わせれば、旅の満足度は十分確保できます。重要なのは、空室が動きやすいタイミングに合わせてこまめに動くこと。
この記事の手順をそのまま実践し、次の“鶴の湯計画”をぜひ前へ進めてください。
- 受付:電話(7:00〜22:00・最長6か月先)と秘湯Web(即時予約)
- 本陣は特に競争率が高い。二・三号館は代わりとして取りやすい
- キャンセル料が発生する前日〜当日朝に空きが戻りやすい
- 別館「山の宿」は楽天・じゃらん等で探せる。本館の温泉に無料で入浴できるプランあり
- 外来入浴は10:00〜15:00。月曜は露天不可(最新は公式確認)

